- 『なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?』読了
- 非常に感想を言いづらい。大筋は同意できるけど、細かいところが賛成できない。そして、賛成できない点が正しいのか、あるいは同意できる点が正しいのかがわからない。
- 対話式でアニメや漫画の話を交えつつ書かれており、非常に読みやすい。特に、金融系の話は日銀が相当無茶しているのがわかってよかった。
- この本を要約すると、「ここ百数十年と同じような成長を続けるのは無理なので、定常型社会に切り替えてくべき」となる。
- 人口を見ても、すでに70億人近い人間をこれまでと同じペースで増やすことは、資源・食料・住居など、リソースの限度を超えるので不可能。
- 成長を捨て、モラルを高めることで、リソース(というか国家予算)を若い人にも分配できるようにすればいい、という主張。
- おそらく、社会全体が一度に変われば、(心理的に)定常型社会へすぐに移行できると思う。だが、「いい人」だけ定常型社会に移ったら、ただのカモというか、お金取られて終わると思った。
- そもそも、国として定常型社会は何ができるのか。その辺りがよくわからなかった。「パンとサーカス」では、衆愚政治になるだけなのはわかるが、すでに衆愚政治になっているようなものなので、そこからどう抜け出すのかが鍵だと思う。
- この本を読んでも不安はとれなかったが、「無理を行っているため様々な箇所に影響が出ている。無理して成長しなくても、過去日本で鎖国して成長せずに暮らしていた例がある。日本は経験や文化から他国をリードしていくべき」という主張には、割と同意できる。
- 反面、上場企業へは外資金融証券の人たちからの圧力が凄いだろうな、といういらぬ心配はしてしまう。
- 上場企業は毎年N%の売上・経常利益のアップを株主から求められているので、その辺も見ていてつらい。(特に株主からの批判をかわすために行う施策(これもパンとサーカスに値するのでは?)を発表している企業を見ていると。)
- それに、失業や仕事がない状態(=収入がない状態)を、今の日本が許容できるかというと難しい。
- おおむね同意できるけど、実際の行動についてはよい策がないので割とあきらめムード。
- 半分寝ながら書いてしまったので、つらい文章になってしまった。