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知識ゼロから学ぶソフトウェアテストを読み終えた

知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト【改訂版】(高橋寿一) | 翔泳社の本、2013年12月初版発行。

米Microsoft、独SAP、日本の電気会社(ソニー)で働いてきた作者がソフトウェアテストについて書いた本。フランク(ユーモラス)な文体で書かれているので読むのが楽だし、そのわりに書かれていることは本質的でよかった。まあ、本質的というか、ぶっちゃけ的というか、現場目線での話が多かったので面白かった。

カバレッジ率も「100%に固執する人いるけど…」みたいな話はTwitterで定期的に繰り返されるけど、じゃあ実際何%ならいいのかという話は出なくてもやもやしてた。本書には適切な値がないことと、大まかな目安が書かれているので参考になった。

そのほか、機能テストや非機能テストのやり方だけではなく、実際にテストを運用することや品質管理にも言及されており、また少しだけだが、自動化テストの罠1にも言及されていた。実践する際にも使える知識がたくさんあるのがよいと思った。

この本を読んだところでxUnitやBDDツールの使い方がわかるわけではないが、テスト全般の方法や方針を決めることに役立つのではないかと思う。なので、xUnitなどのツールは使えるが、どれをどのようにテストしたらいいのかわからない人は一読の価値があると思う。


  1. 自動化するとスクリプト作成+メンテナンスコストがかかるため、中には手動テストを行った方が早いにもかかわらず自動化を行った方がよいと錯覚する罠のこと。Jenkins導入したけどメンテコストがつらかったり、はやいうちに何でもかんでも自動化してテスト作り直すコストがかかったりするやつ。